学会予稿集(アブストラクト)はどのように作成すれば良いの?初めて学会発表する大学生向けアブストラクトの作成方法とは?

皆さんこんにちは。伊東智寛です。

この記事では、学会予稿集(以後アブストラクトと記述)の作成について記載します。

学会参加の決定後、最初に行わなければいけないことはアブストラクトの作成ですよね。しかし、初めて書く学生にとってはどのように書けば良いのか分からない人が多いと思います。

そのような人のためにアブストラクト作成について順を追って解説いたします。早速ですがアブストラクトは大抵以下の様な構成になっています。

注意
学会によってアブストラクトの構成は異なります。ここでは私が所属している”応用物理学会”を例に紹介いたします。
  1. 発表タイトル
  2. 氏名・所属
  3. 序論
  4. 実験方法
  5. 実験結果・考察
  6. 謝辞
  7. 参考文献

ではそれぞれ詳しく解説していきます。

発表タイトル

まずは発表タイトルを書きましょう。

タイトルより内容でしょ!!、とタイトルをないがしろにする人をたまに見かけますが、タイトルを見て、この研究面白そう!!、と判断する研究者が多くいるのできちんと考えましょう。

初めてアブストラクトを書く学生は、指導教員のアドバイスも貰いながらタイトルを考えるのをオススメします。慣れてきたら自分で2, 3つタイトル案を考えてみて、そのタイトルを指導教員と吟味しましょう。

コツとしては、発表する内容のキーワードを3点程選出し、正しく「て・に・を・は」を盛り込んでタイトルにすると上手くいきますよ。

氏名・所属

タイトルの下に自身の氏名・所属を記載します。書き方は学会によって異なると思いますので、学会の規定に従って記載しましょう。

また、共同研究者の氏名・所属ももれなく記載しましょう。

序論

いよいよ内容の記述に入ります。まずは序論を記述しましょう(私のアブストラクトは”はじめに”となっていますが特に気にしないで下さい)。

序論の書き方は以下3つの流れを意識して下さい。

  1. 研究分野の簡単な背景
  2. 自身の研究分野を数行程度で簡単に記述しましょう。私の場合は、”超伝導線材の作製”という分野における線材作製手法の背景について述べています。

  3. その研究分野の現在の問題点
  4. 次に現在挙げられている問題点を簡単に記述しましょう。私の場合は、現在用いられている線材作製手法が高コストであり幅広い普及に繋がっていない、と述べています。

  5. 問題点を解決するための実験手法
  6. 述べた問題点を解決するための手法を簡単に記述しましょう。私の場合は、新規作成手法である”VLS成長法”というキーワードを挙げて問題解決を図る、と述べています。

皆に分かり易く伝えようと、この序論部分で多く記述してしまう人をたまに見かけます。気持ちは十分理解できるのですが、アブストラクトは基本A4サイズ1枚のですので、全体の20%程度にとどめておくのが良いかと思います。

実験方法

次に実験方法です。

序論の最後で問題点を解決するための実験手法を述べましたよね。その手法の詳細をここで詳しく記述します。

実験パラメーター値の詳細、評価で用いた測定装置の詳細等を記述しましょう。

序論でも言いましたが、紙面スペースに限りがあるので、簡潔に必要な情報のみを記述するようにしましょう。

実験結果・考察

さてアブストラクト作成で一番重要なポイントである、”実験結果・考察”です。

書き方は、表・グラフ・写真等を1, 2点添付し、それを参照しながら得られた結果に対する考察を述べる、という流れにするとスムーズかと思います。

私の場合はグラフを2枚添付し、それぞれ得られた結果や考察を簡潔にまとめています。

何度も言いますが、紙面スペースを考慮して、表・グラフ・写真等は1, 2点程度に留めておきましょう。

また”実験結果・考察”の最後において、当日どのような内容で発表するかを2行程度記述をしましょう。

謝辞

“謝辞”とは支援を受けた相手に感謝の気持ちを込めて名前を記すものです。

皆さんが行っている研究は勿論タダで行っているのではなくて、企業や国からの研究支援金をいただいて行っていると思います

その支援していただいた方に感謝の気持ちを込めて謝辞を記述します。

私の場合は、研究費をいただいた機関、そして超伝導線材作製において基板材料をいただいた機関に向けて謝辞を記載しています。

参考文献

最後にアブストラクト作成において用いた参考文献を記載しましょう。

全く参考文献が無いと、他研究者が読んだ際に悪い印象を与えかねないのできちんと記述するようにしましょう。

アブストラクトの冒頭で研究背景について述べているのに、過去の文献を調べてないと全然勉強していないな、と思われる可能性大です。

3, 4つ程の参考文献を載せると良いかと思います。

最後に

以上が学会発表におけるアブストラクト作成の流れでした。どの学会でも記事で述べた流れが基本だと思いますので、是非参考にして下さい。

1回目で完璧なアブストラクトが書けるワケがないので(現在の私でもまだまだ未熟者です・・・)、何度も何度も繰り返して文章力向上を目指していきましょう。

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